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太平洋戦争で翻弄された日系女性サーファー

サーフィンのレジェントの一人として
もう一人、皆様に紹介した人物がいます。

私自身、今から紹介するそのレジェントにお会いした事はありません。
いや、実は、名前すら知らないんです。(苦笑)

先日、ワイアルアの図書館に行きましたところ、
いつもの様に館長のティムがニコニコと笑顔で
本のチェックアウトにあたってくれました。


いつもならそこでアッサリと挨拶程度交わすだけなのに、
その日は訪問者も少なかったせいか、
珍しく少し神妙な顔で、私に話かけてきました。




この様に。。。


『ボランティアしてくれてる貴方の娘ティナから貴方が日本でボディーボードのチャンピオンだった話は聞いています。そんな貴方に、実は前々からお伝えしたい話があったんです。』





(え??何かマズい事でもしたんだろうか??)





一瞬ドキっとしながらも、
受け身体勢が出来ている事を彼に現すと、
早速、彼は本題に入っていきました。


『ワイアルアに住む●●さん(名前を言ってくれたんですけど忘れてしまいまし(苦笑))という今やお孫さんも居る高齢の日系の女性が、先日着物姿で図書館に遊びにきてくれたんです。前々からこの話を彼女から聞いていたんですが、ひさしぶりにやってきた彼女を見て、改めて彼女のその話を思い出したんです。そして貴方に伝えておきたいと。』





(聞きたい〜!聞いてみたい!)





イントロに私の耳が大きくなるのを
自分自身でも感じているのをティムも感じたらしく、
こう続けてくれました。


『彼女はこのノースショア、ワイアルアで育った日系人二世。ご両親は日本人ですけど、彼女自身はこちらで生まれ育ちましたから、日本語は片言喋れるだけ。それでも、自分のルーツ、日本に行ってみたい気持ちが募り、1940年前後に横浜の親戚の家を訪れる事にしました。ところが、、』




(さすが図書館館長、話がうまい!)





知らない間にカウンター越しのティムにストーリーに
引き込まれていきました。



『太平洋戦争が始まってしまったんです。日系といえども彼女のパスポートはアメリカですから、下手に帰ろうとしない方がいい。(ハワイでは日本人が真珠湾を攻撃して来たため、多くの罪にない日系人が収容所に入れられた。)仕方なしに、日本に留まることにしたそうなんです。7年も日本に居る事になったそうなんですけど、その間、横浜から一番近い海に行き、ノースショアで当たり前の様に遊んでいたサーフィンを教えたというんです!』





(湘南だ!!間違いなく湘南に違いない!!)




『最初はサーフボードの代用になる様なベニア板らしきものを見つけて有志だけを集めて波に乗っていたのですが、そのうち、ノースショアで使っていたサーフボード(当時は木製だった)を作ってみようという日本人が出て来て、アドバイスしながら3本の板を仕上げ、その3本を順番にみんなで楽しんで使っていたそうです!!





そのうちハワイへ帰れるチャンスが開け、帰ってこれたという事なんですが、当時は誰もサーフィンをしていなかったというから貴方が波乗りを楽しめていた奥には、彼女のその行動から繋がっているんじゃないかと思いまして。』





(まさか、サーフィンに全く関係なさそうな色白のティムから、こんな貴重な話が聞けるとは!)





感動してなんだか心がポーッと温かくなっている矢先に
ティムの最後の一言をもらいました。



『ただね、彼女が日本に居る間中、ずっとガイジン扱い、余所者扱いを受けている事を感じずにはいられなくて、居心地が悪かったから、それからは日本に行っていないそうなんだ。』




(‥‥‥)





自分がそこにいたわけでもないのに
何だか彼女が受けた日本人からの対応に
責任みたいのを感じてしまい、
その場を立ち去った私でした。(苦笑)

とはいえ、
貴重な話を私の胸の中に納めておくのは
もったいない。

ぜひ、胸に刻んでいただきたいお話。

Alex

特に 湘南で波乗りしている方へ。

【掲載写真に関するお問合せ先】alohaemiko@hawaii.rr.com

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